オフコース『この道をゆけば』小田和正の「別れの情景(1)(2)」は必聴!

1974年に発売されたオフコースのアルバム『この道をゆけば/オフ・コース・ラウンド2』を紹介します。(この時代、オフコースはオフ・コースの表記でした。)

2人のオフコース時代の2枚目のアルバムで、小田和正が5曲・鈴木康博が7曲の構成です。ヤスさん(鈴木)が引っ張っている構成のアルバムですが、このアルバムの一番の聴きどころは小田さんの『別れの情景(1)』『別れの情景(2)』で、抜群の楽曲の素晴らしさになっています。
若い頃の小田さんは建築学を専攻し、東北大学から早稲田大学大学院に進みました。建築と音楽のどちらの道に進むか迷った時期もあり、アルバムタイトルのように「音楽の道をゆけば・・正解か?」という悩みは大きかったと思います。その後に発表し続けた数々の名曲と歌声に「音楽の道を選択していただき、ありがとうございます」とファンの一人としてお礼を言いたいです。

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それでは、アルバムの曲を紹介していきましょう。(オリジナルがレコード盤なので、A面・B面で紹介します。)

A-1 プロローグ(鈴木康博)

「ドゥルルットゥートゥルードゥルルー」で始まる歌詞のないアカペラコーラスです。2人の声だけの多重録音で美しいサウンドを作り上げているオフコースの真骨頂の曲で、当時の他のアーティストはレベルの差を感じたことでしょう。アルバム『NEXT』のメドレーにも含まれている曲です。

A-2 すきま風(鈴木康博)

軽快なドラムスで始まりますが、叩いているのは高橋幸宏(サディスティック・ミカ・バンド⇒YMO(イエロー・マジック・オーケストラ))です。ここから3曲は70年代フォークソング風の曲で、ほのぼのした曲が続きます。

A-3 はたちの頃(鈴木康博)

本アルバムに先行して発売されたシングル『もう歌は作れない』のB面曲です。作曲は鈴木康博と重実博の共作です。ヤスさんのライブアルバム『Yasuhiro Suzuki Anniversary Live 1970-2008』ではギター1本で魂の歌声を聴かせてくれています。

A-4 日曜日のたいくつ(鈴木康博)

ラジオの声、古いレコードといった歌詞に時代を感じます。小田さんの歌詞がいつの時代にも色あせない普遍的な歌詞であるのに対し、ヤスさんは私的な日常的なことを歌詞にすることが多く、その情景がくっきりと浮かんできます。

A-5 別れの情景(1)(小田和正)

前半4曲続いたヤスさんの曲とは全く違う、小田さんのクオリティの高い美しい曲です。この『別れの情景(1)』では女性と別れる前の気持ちを、次の『別れの情景(2)』では別れた後の気持ちを歌っています。ベストアルバム『SELECTION 1973-78』にも収録されています。

A-6 別れの情景(2)~もう歌は作れない(小田和正)

シングルのタイトルは『もう歌は作れない』でしたが、アルバムでは『別れの情景(2)』が付加されました。ストリングスで始まる、これも小田さんの美しい曲です。最初のアルバム『僕の贈りもの』ではストリングスのアレンジは編曲家の先生にお願いしていましたが、本アルバムではオフコース自身がストリングスのアレンジも行なっています。小田さんは2000年のシングル『woh woh』のカップリング曲で本曲を歌い直しており、2001年に発売されたセルフカバーアルバム『LOOKING BACK 2』にも収められています。

B-1 新しい門出(鈴木康博)

アルバムタイトル『この道をゆけば』にちなみ、道に関連した曲がここから3曲続きます。「今住む世界は歩きなれた坂道を登っているだけ」という歌詞に、新しいことにチャレンジしていこうとしているヤスさんの当時の前向きな心境を読み取れます。

B-2 あの角をまがれば(小田和正)

さわやかなメロディーで私の大好きな曲です。あの角を曲がれば別の世界へ行けそうだが、曲がれないという歌詞です。ヤスさんが音楽で食っていくのだと心に決めているのに対して、まだ迷いがある小田さんの当時の心境を感じる曲です。

B-3 若すぎて(鈴木康博)

「公園の道 二人 手をつなぐ」で始まる、別れた恋人との若く幼い恋を思い出している歌詞です。本アルバムA面のヤスさんの曲と同様、70年代のフォークソングといった感じです。

B-4 のがすなチャンスを(鈴木康博)

ヤスさんは「いつも詞と曲は別々にできるのだが、長い音楽活動の中でたった1曲、この曲だけ詞と曲が同時にできた」と話しています。天から降りてきた1曲なのだと思います。オフコースのライブでたくさん演奏されたヤスさんの代表曲で、1974年の『秋ゆく街で』、1978年の『SELECTION 1973-78』、1980年の『LIVE』で、それぞれの時代のアレンジでのライブ演奏を楽しむことができます。1996年のセルフカバーアルバム『BeSide』ではオフコースとは違うアレンジで、2008年の『Yasuhiro Suzuki Anniversary Live 1970-2008』ではオフコース全盛期にライブで演奏されていたロックのアレンジで演奏されています。

B-5 首輪のない犬(小田和正)

小田さんの自省的・内省的な歌詞で「首輪のない犬=どこにも属していない、自由ではあるが明日が見えない音楽を行なっている」と読み取れ、当時の小田さんの苦悩を想像します。サディスティック・ミカ・バンドのベーシスト小原礼が演奏に参加しています。

B-6 わが友よ(小田和正)

1分ちょっとの小田さんの小作品です。「もう一度生まれるとしても 君は僕の友達」とヤスさんに向けて歌っています。2人の素晴らしいコーラスでアルバムを締めくくっています。

オフコース『この道をゆけば』をぜひ聴いてみてください!

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