リンゴ・スター『リンゴ』ソロアルバムでビートルズ4人が共演!

1973年に発売されたリンゴ・スターのソロアルバム『リンゴ』を紹介します。原題は、Ringo StarrRingo』。

ジャケットはビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を連想させます。ビートルズ解散後に初めて、元メンバー4人全員が参加したアルバムであり、発売当時は大変な話題になった作品です。リンゴにとってソロアルバム3作目となりますが、前2作がいわゆる「企画モノ」であったので、実質的なファーストソロアルバムとなります。

1970年のポール・マッカートニーのビートルズ脱退発表後、ジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの3人とポールとの間には深い溝が出来ました。ポールを除く3人はビートルズ解散後も頻繁に交流しています。
・1970年 ジョンのアルバム『ジョンの魂』にリンゴが参加
・1971年 リンゴのシングル『明日への願い』をジョージがプロデュース、演奏にも参加
・1971年 ジョンのアルバム『イマジン』にジョージが参加
・1971年 ジョージ主催の『バングラデシュ・コンサート』にリンゴが参加

ポールが蚊帳の外になっている状況を良しとしなかったリンゴは1972年末頃、ジョン、ポール、ジョージにそれぞれ電話して、本アルバムへの楽曲の提供を依頼しました。ポールが他の3人とわだかまりがあった最大の要因はマネージャーのアラン・クラインですが、この時期、3人はアラン・クラインと手を切っており、ポールはリンゴの申し出を快く引き受けています。

スポンサーリンク

それでは、アルバムを紹介していきましょう。(オリジナルがレコード盤なので、A面・B面で紹介します。)

A-1 アイム・ザ・グレーテスト

ジョン・レノンがリンゴのために書いた作品です。
ビートルズ4人のうち、ジョン、ジョージ、リンゴの3人が共演している夢のような演奏で、ビートルズとの関係が深い以下の最強布陣での演奏でした。

 ドラムス:リンゴ・スター
 ピアノ: ジョン・レノン
 ギター: ジョージ・ハリスン
 ベース: クラウス・ブーアマン
 オルガン:ビリー・プレストン

ビートルズのアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』でリンゴが演じた架空の歌手の名前“Billy Shears”が本曲の歌詞に出てきて、ジャケットとともに2つのアルバムが結びつけられます。
本曲にはジョン自身がヴォーカルを取ったリハーサルテイクが複数存在しており、その一部は1998年に発売されたCD4枚組ボックス・セット『ジョン・レノン・アンソロジー』に収録されています。
また、本曲はリンゴのベストアルバム『想い出を映して』『フォトグラフ:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・リンゴ・スター』にも収録されています。

A-2 ハヴ・ユー・シーン・マイ・ベイビー(ホールド・オン)

米国のシンガーソングライター、ランディ・ニューマンの作品を、リンゴはテンポよく歌っています。
ギターはT・レックスのマーク・ボランで、彼は1977年に29歳の若さでこの世を去っています。リンゴは1972年に彼を主役にした映画『ボーン・トゥ・ブギー』のプロデュース及び監督を務めていました。

A-3 想い出のフォトグラフ

リンゴ・スターとジョージ・ハリスンの共作で、原題はシンプルに『Photograph』です。米国ではアルバムに先行してシングル発売され、見事にリンゴのソロとして初の全米No.1に輝いています。
ほのぼのとした味わいのリンゴらしい作品で、ジョージは12弦ギターとバッキング・ヴォーカルに加え、アレンジも担当しています。
リンゴは二人の思い出が詰まったこの曲を、ジョージの一周忌である2002年11月29日に行なわれた追悼コンサートで歌いました。

本曲はベストアルバム『想い出を映して』『フォトグラフ:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・リンゴ・スター』にも収録されています。
2016年の来日ツアー『Ringo Starr & His All-Starr Band JAPAN TOUR 2016』でも歌われた曲です。

A-4 サンシャイン・ライフ・フォー・ミー

ジョージ・ハリスンがリンゴのために書いた作品で、ギターも弾いています。
ジョージは当初、アイルランド民族風の作品を意図していましたが、カントリータッチの仕上がりになっています。
演奏にはザ・バンドのメンバー4人が参加しています。

A-5 ユア・シックスティーン

本アルバムからセカンドシングルとしてカットされ、こちらも見事に全米No.1の大ヒットになっています。
リンゴの軽快な歌声が気持ち良く、ハリー・ニルソンの多重録音によるバックコーラスと、ポール・マッカートニーによるマウスサックスが印象的です。
ベストアルバム『想い出を映して』『フォトグラフ:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・リンゴ・スター』にも収録されています。

オリジナルは『メリーポピンズ』や『チキチキバンバン』等のミュージカル作曲家として有名なシャーマン兄弟が作り、1960年にジョニー・バーネットが歌ってヒットさせた曲です。
リンゴは2016年の来日ツアー『Ringo Starr & His All-Starr Band JAPAN TOUR 2016』で本曲をノリノリで歌っていました。

B-1 オー・マイ・マイ

ヴィニ・ポンシアとリンゴ・スターの共作です。
リズミカルな曲で、聴きどころはビリー・プレストンの軽やかなピアノと、メリー・クレイトンとマーサ・リーヴスの楽し気なバッキング・ヴォーカルです。
イギリスではシングルカットされませんでしたが、アメリカと日本では本アルバムからの3枚目のシングルとなっています。
こちらもベストアルバム『想い出を映して』『フォトグラフ:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・リンゴ・スター』に収録されています。

スポンサーリンク

B-2 ステップ・ライトリー

リンゴ・スターのオリジナル作品です。
間奏で聴こえてくるタップはリンゴ自身が踏んでいます。
シングル『オー・マイ・マイ』のB面曲でもありました。

B-3 シックス・オクロック

リンゴからレコーディング参加の要請を受けたポール・マッカートニーが妻のリンダ・マッカートニーといっしょに書き下ろした作品です。
これで元ビートルズのメンバー全員がリンゴに曲をプレゼントとなりました。リンゴの人柄がなせる業ですね。
セッションはアビイロード・スタジオで行なわれ、レコーディングは和やかな雰囲気で進行し、ポールはピアノ、シンセサイザー、バックコーラスに意欲的に参加しました。

B-4 デヴィル・ウーマン

リンゴ・スターとヴィニ・ポンシアが共作したロックンロールです。
プロデューサーのリチャード・ペリーと、ベーシストのクラウス・ブーアマンがバッキング・ヴォーカルを担当しています。
シングル『ユア・シックスティーン』のB面曲でもありました。

B-5 ユー・アンド・ミー

ジョージ・ハリスンとマル・エヴァンスが共作したバラードで、ジョージはギターも弾いています。
マル・エヴァンスは元ビートルズのロード・マネージャーで、ビートルズ解散後も側近の一人でした。
音楽に乗せてエンディングでリンゴが制作スタッフの紹介をしますが、元ビートルズのメンバーについては、ジョージ・ハリスン、ジョン・レノン、ポール・マッカートニーの順で紹介しています。

『リンゴ』はおすすめアルバムです。聴いたことが無い方は、ぜひ聴いてみてください!

スポンサーリンク

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です