ビートルズ『オールディーズ』折り返し地点で発売されたベスト盤

1966年12月にイギリスで発売されたビートルズのベストアルバム『オールディーズ』を紹介します。原題は、The BeatlesA Collection Of Beatles Oldies』。日本での発売は1967年2月でした。

1963年から1966年までのシングルヒット曲を中心に編集されたアルバムです。ビートルズはレコード会社と年に2枚のアルバムを制作する契約でしたが、1966年は『リボルバー』制作後にオフに入ったため、レコード会社がベスト盤を作った形です。結果的に1970年に解散となったビートルズの折り返し地点での1枚となりました。

それでは、アルバムを紹介していきましょう。

A-1 シー・ラヴズ・ユー(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー)

本国イギリスで1963年8月23日に発売されたビートルズ4枚目のシングルです。ジョンとポールのツインヴォーカルで、ジョンが下のパート、ポールが上のパートを歌っています。「She loves you Yeah Yeah Yeah」のフレーズが気持ちイイ、初期のビートルズの代表曲です。イギリスで7週連続1位を獲得しています。

A-2 フロム・ミー・トゥ・ユー(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー)

本国イギリスで1963年4月11日に発売されたビートルズ3枚目のシングルです。ジョンとポールのツインヴォーカルで、二人でいっしょに作った曲です。二人は「ツアー移動中のバスの中で暇つぶしに書いた」と発言していますが、耳になじみやすいキャッチ―な曲で、イギリスで6週連続1位を獲得しています。
2018年のポールの日本ツアーで演奏されましたが、ツアーのセットリストに入るのは初期のビートルズ以来の50年以上ぶりでした。

A-3 恋を抱きしめよう(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー)

原題は『We Can Work It Out』。本国イギリスで1965年12月3日に発売されたビートルズ11枚目のシングル曲で、私の大好きなアコースティックソングです。レコードは『デイ・トリッパー』との両A面シングルでした。中間部のジョンのパートで三拍子になるのはジョージのアイデアであったと言われています。
ポールのコンサートで取り上げられることが多い曲で、2018年の日本ツアーでは11月1日の東京ドーム公演で演奏されました。

A-4 ヘルプ!(ジョン・レノン)

本国イギリスでのビートルズ10枚目のシングル曲です。テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』のテーマソングとして使われている、お馴染みの曲です。疾風のように駆け抜ける軽快なメロディーとヴォーカルで、ジョンは本曲を自身のベストナンバーの1つに挙げています。アコースティックギターの音色が印象的なポップなロックンロールですが、ジョンの悲痛な心の叫びのメッセージソングでもあります。後にジョンは「混乱した現実から逃避したい願望をこの作品に託した」と語っており、「とても不安定で完全に自分を見失っていた」とこの時代を振り返っています。ジョンは「本当の真実を歌っているのは『ヘルプ!』と『ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー』だけだ」とも話しています。

A-5 ミッシェル(ポール・マッカートニー)

名盤『ラバー・ソウル』に収録されているポールの名曲で、本当に美しいメロディーラインです。
2010年、ポールはホワイトハウスでパフォーマンスし、この曲をミッシェル・オバマ大統領夫人に捧げました。
ポールのライヴアルバムでは、1993年の『ポール・イズ・ライブ』に収録されています。

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A-6 イエスタデイ(ポール・マッカートニー)

ポールの名曲が続きます。本曲はポール以外のメンバはレコーディングに参加していません。ポールがアコースティックギターを弾き、弦楽四重奏がバックで奏でられています。ポールは「心から僕の最高傑作だと思う」「どの曲よりも一番自然に書けた曲」「僕が書いた曲の中で最も完全な曲」と語っています。ジョンもポールの最高傑作と認めていました。音楽の教科書にも載っている不朽の名作です。

A-7 アイ・フィール・ファイン(ジョン・レノン)

本国イギリスで1964年11月27日に発売されたビートルズ8枚目のシングルです。イントロはギターをアンプに近づけてハウリングを起こさせてノイズを出すフィードバック奏法で、ジョンは1966年の日本武道館公演でもそれを試みています。ジョンのヴォーカルが気持ちいい、ミディアムテンポのロックンロールで、ポールとジョージがコーラスをつけています。

A-8 イエロー・サブマリン(リンゴ・スター)

本国イギリスで1966年8月5日に発売されたビートルズ13枚目のシングルで、『エリナー・リグビー』との両A面シングルでした。アニメ映画も作られた、おもしろくて楽しい曲です。
ビートルズのシングル曲で唯一、リンゴがリードヴォーカルをとった曲です。とぼけた感じのリンゴのヴォーカルが曲にとてもマッチしています。
2016年のリンゴの日本ツアーで歌われていました。2019年の日本ツアーでも歌われるでしょう。

B-1 キャント・バイ・ミー・ラヴ(ポール・マッカートニー)

ポールの作ったノリのよいロックンロールです。1964年3月20日に本国イギリスでビートルズ6枚目のシングルとして発売された曲でした。アルバム『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(ハード・デイズ・ナイト)』にも収録されています。
ポールのコンサートでよく演奏される曲で、2017年、2018年の東京ドーム公演でも演奏されています。1990年に発売された『ポール・マッカートニー・ライブ!!』、2002年に発売された『バック・イン・ザ・U.S.』にも収録されています。

B-2 バッド・ボーイ(ジョン・レノン)

1965年6月にアメリカで発売された『ビートルズ VI』に収録されていた曲です。本国イギリスでは未発表だった曲で、本アルバムで初めてリリースされました。ラリー・ウィリアムズの楽曲で、同時期に録音された同じくラリー・ウィリアムズ作『ディジー・ミス・リジー』同様に、ジョンは気持ちのよい歌声でカバーしています。

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B-3 デイ・トリッパー(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー)

本国イギリスで1965年12月3日に発売されたビートルズ11枚目のシングル曲で、『恋を抱きしめよう』との両A面シングルでした。ベースとギターのユニゾンが強烈な印象を残す攻撃的なロックンロールです。
ポールのライヴアルバムでは、2009年の『グッド・イヴニング・ニューヨーク・シティ』に収録されています。

B-4 ア・ハード・デイズ・ナイト(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー)

本国イギリスで1964年7月10日に発売されたビートルズ7枚目のシングル曲です。イントロのギターのひと弾きがビートルズをまさに象徴する衝撃的なサウンドでした。ジョンとポールがそれぞれが作ったパートを歌っています。
2017年、2018年のポールの日本ツアーのオープニング曲として歌われました。

B-5 涙の乗車券(ジョン・レノン)

原題は『Ticket To Ride』。本国イギリスで1965年4月9日に発売されたビートルズ9枚目のシングル曲です。ジョンの気持ちの良いリードヴォーカルに、ポールがハモります。ジョンは本曲を「ヘヴィメタルのさきがけ」と表現しており、それまでのどのビートルズ作品よりも進歩的な曲でした。リードギターはポールが弾いており、それまでリードギター担当であったジョージはグループ内での立ち位置が危うくなりましたが、その後ジョージはインド音楽など独自色を出し、自分の道を切り開いていきます。

B-6 ペイパーバック・ライター(ポール・マッカートニー)

本国イギリスで1966年6月10日に発売されたビートルズ12枚目のシングル曲です。変わったコーラスが印象的なポールの曲で、それまでのビートルズの楽曲とは明らかに違う作風のため、発表当時はファンの一部から不評を買いました。
発売直後となったビートルズの日本武道館コンサートでも演奏されましたが、このときの演奏の質は高くありませんでした。それから半世紀後の2015年、ポールは再び日本武道館のステージに立ち本曲を演奏しました。ポールのライヴアルバムでは、1993年の『ポール・イズ・ライブ』、2009年の『グッド・イヴニング・ニューヨーク・シティ』に収録されています。

B-7 エリナー・リグビー(ポール・マッカートニー)

本国イギリスで1966年8月5日に発売されたビートルズ13枚目のシングルで、『イエロー・サブマリン』との両A面シングルでした。ストリングスをバックにポールが歌う、荘厳な雰囲気の名曲です。歌詞に登場する「ファーザー・マッケンジー」は当初「ファーザー・マッカートニー」でしたが、ポールの父親を怒らせるとして変更になりました。ポールがコンサートでよく歌っている曲で、その際はシンセサイザーでストリングスの音を作っています。
2018年11月1日、ポールは東京ドームで本曲を演奏しましたが、出だしを間違ってしまい、演奏のやり直しとなりました。ポールは「みんなをびっくりさせるために、わざとやったんだよ」とおどけていました。

B-8 抱きしめたい(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー)

原題は『I Want To Hold Your Hand』。本国イギリスで1963年11月29日に発売されたビートルズ5枚目のシングル曲で、日本におけるビートルズのデビュー曲です。アメリカを意識した曲調となっており、アメリカを席捲した1曲となりました。イントロからサビまでワクワクするサウンドで、『シー・ラヴズ・ユー』と並ぶ初期のビートルズの代表曲です。日本での発売は1964年2月5日ですが、これはアメリカでの熱狂ぶりが伝わり、デビュー曲として予定していた『プリーズ・プリーズ・ミー』を変更、前倒しして発売する形でした。

本作はCD化されていません。ジョージ・ハリスンの曲が無いのが残念なところですが、私が大好きなLPレコードなので紹介させてもらいました。

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