ポール・マッカートニー&ウイングスのファーストアルバム『ワイルド・ライフ』

1971年12月に発売されたポール・マッカートニー&ウイングスのファーストアルバム『ワイルド・ライフ』を紹介します。原題は、WingsWild Life』。

ウイングスはメンバーチェンジが激しいグループでしたが、結成当時のメンバーはポール・マッカートニー、リンダ・マッカートニー、デニー・レイン、デニー・シーウェルの4人でした。
また、発売当時のアーティスト名は単に「ウイングス」でした。ウイングスだけでは知名度が低いため、レコード会社からの要請で、のちに「ポール・マッカートニー&ウイングス」となります。

2週間という短期間でレコーディングされた本アルバムは粗削りな演奏でマスコミから酷評されたアルバムでした。当時は不仲であった盟友ジョン・レノンだけが「いいね。悪くないよ。あいつはいい方向に進んでいる」とポジティブなコメントをしています。

それでは、アルバムを紹介していきましょう。(オリジナルがレコード盤なので、A面・B面で紹介します。)

A-1 マンボ

ポールには珍しいジャム風の作品です。荒々しいエレキギターやオルガンの音に耳を奪われます。タイトルのマンボは音楽のジャンルのマンボ(Mambo)ではなく、Mumbo jumbo(何を言っているのか分からない言葉)の『Mumbo』です。実際、ポールのヴォーカルは何と歌っているのか聞き取れません。

A-2 ビップ・ボップ

タイトルはポールの娘メアリーが口に出した意味の無い言葉からとったもので、歌詞に特別な意味はありません。単純なギターのリフを基調とする曲で、テープスピードの操作とエコー処理によってポールの歌声は別人のようです。

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A-3 ラヴ・イズ・ストレンジ

オリジナル作品ではなく、1956年にミッキーとシルビアが放ったミリオンセラー曲のカバーです。1965年にエヴァリー・ブラザースがリバイバルヒットさせており、ウイングスはこちらを元にしてレコーディングしています。ウイングスが他人の曲を取り上げるのは大変珍しいです。レゲエの軽快なリズムに乗せて、ポールは伸びやかに歌っています。ウイングスのコーラスワークも聴きどころです。

A-4 ワイルド・ライフ

アルバムタイトル曲で、動物愛護をテーマにしたメッセージソングです。ドラマチックなソウルバラードで、ポールは感情をたっぷりと注ぎ込んで歌っています。リンダとデニー・レインによるコーラスも美しいです。


 
B-1 サム・ピープル・ネヴァー・ノウ

ポールとリンダがデュエットしている美しいメロディーの曲です。ジョン・レノンのアルバム『イマジン』に収められていた『ハウ・ドゥ・ユー・スリープ?』でジョンから攻撃されたポールのアンサーソングです。

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B-2 アイ・アム・ユア・シンガー

これもポールとリンダのデュエット曲で、リンダのソロパートもある、優しく美しいラヴバラードです。ポールとリンダのアツアツぶりが伝わってくる甘い歌で、リコーダーの音色がとても印象的です。

本曲と次曲の間にA面の『ビップ・バップ』をアコースティックギターで弾いたインストルメンタルの小作品がつなぎとして収録されています。CDでは『ビップ・ボップ・リンク』と名付けられて1曲の扱いになっています。

B-3 トゥモロウ

ビートルズ時代の名曲『イエスタデイ(昨日)』を意識して作られた『トゥモロウ(明日)』で、途中までのコード進行は『イエスタデイ』と同じでキーが変わっているだけです。ポールのエモーショナルなヴォーカルが印象的です。

B-4 ディア・フレンド

ポールのピアノの弾き語りで始まる物悲しいバラードで、途中からオーケストラも加わります。「ディア・フレンド」と歌われているその友達はジョン・レノンで、「もうこれ以上は本当に駄目?」とビートルズ解散におけるジョンへの感慨をポールは切々と歌っています。

そして最後に粗削りなインストルメンタルの小作品が入っています。非常に中途半端な演奏でアルバムが終わります。この曲もCDでは1曲として扱われるようになり『マンボ・リンク』と名付けられています。

ウイングス『ワイルド・ライフ』を聴いたことが無い方は、ぜひ聴いてみてください!

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